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高齢化社会に突入し、難聴高齢者が急増していると感じている人が徐々に増えている。 しかし、「難聴」というと、一般に、特に福祉関係者はすぐ、「手話」「要約筆記」の対応を考え、もう手話通訳者や要約筆記サークルが育ってきているので、対応は十分と考えているようだが、果たしてそうだろうか。 七十歳以上で約半数が、九十際以上で殆どが補聴器を必要とするほどに聴えが衰える。これら難聴者は全国で六百〜七百万人、当県で七―八万人と推定される。厚生労働省のいう難聴者六十〜七十万人(当県四〜五千人)は聴覚障害による身体障害者の認定数で全難聴者の十〜十五%にすぎない(人の聴え始めを0dB(デシベル)とした時、30デシベルまでは正常範囲内、50dB前後より補聴器が必要で、70dB以上で身体障害者に認定される)。
これら身体障害者の中で、補聴器でも言葉が理解できない人(平均聴力100dB以上の身体障害者2級)は、先天性聾を含め約十万人(当県で二千人弱)で、これらの人には手話・要約筆記が必要で、それ以外の難聴者の殆どは良く適合した補聴器で言葉が理解出来る。
近年、人工内耳が普及してきて、言葉を話せる人が聾になっても、人工内耳で半数以上が電話で話せるくらいにできるようになった。
当地の風疹児(すでに成人)を含め、言葉を持っていない先天性聾成人は、人工内耳を入れても成功しないことが多い。音は聴かせられるが、もともと言葉を持っていないと、言語教育に数年を要し、これを希望しない人が殆どで、これらの人のために手話は必要である。
しかし、先天性聾または言語獲得前の幼少児期に失聴した小児に、四歳までに人工内耳を入れられれば、小学校入学時には、健聴児と区別がつかないくらい話せるようになるので、県内でも手術を受ける幼児が徐々に増えて、言語教育も充実してきている。